市田柿工房シーズンオフの有効活用 セミドライフルーツ新商品完成 新しい販路拡大へ

JAみなみ信州
新商品をPRする工房職員
新商品をPRする工房職員

施設の乾燥設備などを活用したセミドライフルーツ事業に取り組むJAみなみ信州市田柿工房(高森町)は、南信州果実の新しい販路拡大に取り組む中、今月より新商品「干し果実 宝石箱」の発売を開始した。りんご・梨・ぶどう・いちごの個包装4種類12個入りで、これまでの桐箱より手に取りやすい土産物用として開発した。自立し3段になった箱に綺麗に並ぶ干し果実個包装の見た目の美しさはもちろん、選ぶ楽しさにもこだわった。同商品は同JA農産物直売所で販売する。
市田柿加工・出荷作業を行う同施設では、市田柿のシーズン以外でも施設の活用ができる新商品として2019年からセミドライフルーツの商品開発に取り組み、管内で生産する高品質な果実を使用した高級志向商品として2020年から販売を開始。同商品の原料には各品目秀レベルの高品質な果実だけを使用し、減圧乾燥で果実本来の水分のみでおいしく仕上げ、素材の甘さを活かした無調味(砂糖不使用)で安全安心にもこだわっている。出荷先は台湾などの海外輸出をメインに高級果専店で土産物として販売され、一部商品は同JA農産物直売所でも販売している。今年度販売金額2,700万円(前年比約116%)、販売数量17トン(前年比118%)を目指す。
同施設の牧内摩汀さんは「市田柿加工作業の合間を利用して作業しているので、計画性を持った作業が必要。今ある作業環境で最大限の生産拡大に努めたい。新商品も含め多くの方に手に取りおいしさを実感してもらいたい」と話した。
営農部販売課の伊藤謙三主任は「海外ではドライフルーツを食べる文化があり、土産品などとしても需要が高い。南信州産果物に付加価値をつけ国内外に向けてさらなる販路拡大に取り組みたい」と話した。
現在、ぶどうの房ごと乾燥させた「房干しぶどう」(シャインマスカット・ナガノパープル)、干し果実個包装化粧箱、小袋果実10種(梨「南水」・「二十世紀」、りんご「シナノスイート」・「シナノゴールド」・「秋映」・「サンふじ」、ぶどう「ナガノパープル」「シャインマスカット」、いちご「章姫」、桃「あかつき」を商品化している。同商品は未開封のもので賞味期限は1年間と日持ちする(房ぶどうのみ半年)。

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