DMATの体験談で防災意識を高めて

JAグリーン長野
DMAT隊員の講話を聞き防災意識を高める会場
DMAT隊員の講話を聞き防災意識を高める会場

JAグリーン長野の介護予防・健康長寿を目的とした講座「グリーンカフェ」で4月16日、「災害に備える ~能登半島地震に学ぶ~」と題し、講話が行われた。普段は毎月1回、健康管理に関する講話を行うなか、今回は防災意識を高めてもらうことを目的に開き、組合員や地域住民24人が参加。JA長野厚生連 南長野医療センター篠ノ井総合病院災害救護対策室救急看護認定看護師で日本DMAT隊員である看護師が、能登半島地震の災害支援時の実体験に基づき、改めて備えるべき内容を伝えた。
講師は1月2日の超急性期における1次派遣時から被災地の病院に赴き活動。現地に向かうまでに、地震によって陥没し横転している車や凹凸の激しい道路、また、崖崩れによる道路閉鎖などにより大渋滞が発生したこと、ガソリンスタンドには給油待ちの大行列が発生していたことなどを説明。また、断水により「水」の確保が深刻化し、飲料水はもとより、「トイレ」対策が大きな課題になっていたことなど、非常に厳しい被災地の様子を説明。講師は、車両における避難所への移動も多いため、日頃から車両燃料を備えておくこと、また、水の備蓄とともに、ビニール袋をトイレ対策に活用できること、排せつ物の凝固剤などを備えておくことも薦めた。長野県内でも2つの断層に起因した地震の発生が想定されているなかで「発生の確率はほぼ0%と言われてもいるが、地震の発生確率が低いから安全あるとは限らないので、ぜひできることから災害対策を始めてほしい」と講師が要請すると、参加者は大きくうなずいていた。参加者の一人は「実際に被災地に行かれた先生のお話はとても心に響いた。水や食料を備えなければと思っていたが、それ以外にも必要なものを知ることができて良かった」と話した。
JA職員は「一人でも多くの方に知っていただき備えていただきたい内容なので、いいきっかけになったと思う」と話した。JAでは、講話の内容をまとめ、JA広報誌5月号で紹介する。

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