凍霜害など有事に備え 農業災害対策本部設置

JAあづみ
設置会議で現状の生育状況などを共有した
設置会議で現状の生育状況などを共有した

JAあづみは17日、安曇野市堀金の広域営農センターに「農業災害対策本部」を設置した。近年、異常気象が常態化していることから凍霜害などの有事に備え、早期に設置。
2021年度と23年度は暖冬の影響で生育が前進。4月の度重なる低温により果樹では収量が4割ほど減少する凍霜害の被害を受けた。17日現在、低温による被害は確認されていないが、4月下旬の寒の戻りに警戒を強めている。
24年は2月下旬~3月上旬まで低温傾向だったが、3月下旬~4月上中旬の高温により生育は2日ほど前進している。リンゴの満開期は4月27日頃を予想する。
同日、安曇野市堀金の同センターで設置会議を開き、安曇野・松本市・NOSAIやJA役職員ら20人が出席。果樹やそ菜、米穀などの担当者が生育状況などを報告し、対応方策を協議した。
リンゴは凍霜害に備えて散布資材の活用や防霜ファンの稼働、下草を短く刈り込むなど対策を呼び掛ける。水稲育苗では、寒暖差でムレ苗や苗立枯れ病の発生が心配されることからハウスの温度管理の徹底を指導する。
対策本部のメンバーは、二村恵常務理事を本部長に総勢19名で構成され、被害防止対策とともに、実害が発生した際の被害規模の早期把握と対策に努める。
二村常務は「本来ならばこの組織は活躍しないことが望ましい。実りの秋となることを願いつつ、情報を共有していきたい」と話した。

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