春のアスパラガス出荷本格化

JAみなみ信州
アスパラの出来栄えを確認する木下さん
アスパラの出来栄えを確認する木下さん

JAみなみ信州では2月23日から今年度の春のアスパラガスの出荷が始まり、順調に出荷が進んでいる。スタートが早かった九州など競合産地の出荷が落ち着き全国的に高値基調の中、同JAでは5月前半まで安定した価格での販売を見込んでいる。
11日には管内全域から680kgのアスパラガスが同JA総合集荷販売センターに集められ中京方面へ出荷した。同JA高森集荷所に15kgを持ち込んだ木下保恵さん(48)は「まだまだ今シーズンは始まったばかり。秋まで長く立派に育ってくれることを期待しながら頑張りたい」と意気込んだ。
今年は2月の高温傾向から一転、3月の天候不順や低温の影響で生育が遅れているものの品質は例年並みの良い仕上がり。同JAでは本年度の販売金額を2億2,100円(前年比93%)、出荷量を184トン(前年比109%)と見込み、主に中京方面の市場に向け出荷する。ピークは4月下旬~5月上旬で、5月中下旬まで出荷が続く。6月下旬からは夏のアスパラの出荷が始まる。
主な出荷先を中京方面とする同JAアスパラガスは、近郊産地のメリットを活かした出荷で他産地と比較しても品質が良く、市場からの期待も高い。売り場ではまだまだ拡大の余地があると要望が強いことから、同JAでは独自の支援対策ネクスト・アグリ・プランを活用した苗木助成や施設化等をすすめ、栽培面積20haを目指し産地振興、生産技術向上に取り組んでいる。
同JA営農部農産課の伊藤昭成技術員は「難しい気候条件、生産コスト高騰の厳しい生産環境の中でも、生産者の皆さんは丁寧な管理でおいしいアスパラ生産に日々汗を流している。旬の甘くやわらかなアスパラを1束でも多く食べてもらいたい」と話した。

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