「エンダイブ」初出荷 茅野市の守屋武一さん

JA信州諏訪
出荷を控えるエンダイブの「軟白処理」を行う守屋さん
出荷を控えるエンダイブの「軟白処理」を行う守屋さん

JA信州諏訪管内で4月8日、エンダイブの出荷が始まった。茅野市の守屋武一さん(86)が、同市の南部センターに15ケース(1ケース2.4キロ)を持ち込んだ。2024年度は茅野市と原村の生産者7件が栽培し、FG包装分の年間出荷目標は24,500ケースを見込んでいる。
エンダイブは、ぱりぱりとした食感とさわやかな苦みが特徴の葉物野菜。フランス料理やイタリア料理の“おしゃれなサラダ素材”としても重宝されている。
生産者は、出荷前の数日間、広がった葉を紐などで束ねて巾着袋のような状態にする「軟白処理」を行う。こうすることで光が遮られ、中の葉が柔らかくなり、味もほろ苦くおいしくなる。また、収穫分の多くを店頭販売用フィルム「FG包装」へ個別包装する。鮮度が保たれ、見栄えもよいため価格面で評価されるためだ。
守屋さんは定年後、エンダイブ栽培を始め25年ほどになる。今年度は妻の長子さんと、同市のハウス6棟(計5.64アール)で、年間5回栽培・出荷する。初出荷分は1月中旬に種まき、2月中旬に定植したもの。低温の影響で昨年より5日間遅れでの出荷となったが「例年通り、品質の良いエンダイブに仕上がっている」(守屋さん)とのこと。
ハウス内のかん水装置は試行錯誤し、自身で設置した。軟白処理前は天井かん水で、処理後は畝に埋めたパイプからのかん水に切り替えることで、高品質なエンダイブづくりにつなげている。
この日は早朝から収穫、FG包装を行った後、箱詰めした。今後は11月20日頃まで週5日、平均20ケースを同センターに出荷する考え。おすすめの食べ方は、外葉は炒め物や天ぷら、軟白部分はサラダだという。
守屋さんは「エンダイブはとても繊細な野菜なので栽培が難しいが、手間をかけた分だけ応えてくれる。今年も愛情いっぱいに育てたい」と話している。

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