第28回酪農部会定期総会 乳質優秀者を表彰

JA上伊那
乳質最優秀賞を受け取る荻原さん
乳質最優秀賞を受け取る荻原さん

JA上伊那酪農部会は3月25日、伊那市のJA本所で第28回定期総会を開いた。部会員やJA役職員21人が出席。乳質優秀者表彰を行い、2023年度事業報告や24年度事業計画などを承認した。
上伊那地域は県内でも有数の酪農地帯で、自家製の牛ふん堆肥を利用した自給飼料の生産や販路の明確性、若手生産者による基盤の確立など、他産地からも注目を集めている。
乳質優秀者表彰では、最優秀賞の荻原省三さんと優秀賞の浦野隆さんへ表彰状を手渡した。同賞は生産者の乳質改善意欲を高めるとともに、高品質生産を進めるための乳質検査で優秀な成績を収めた生産者へ贈られる。
23年度は飼料価格の高騰が続く中、豊富な自給飼料を生かしコーンサイレージや牧草を県内外に販売。また、安定的な経営を目指し、優良な雌牛から受精卵移植したET和牛の販売を強化した。同部会では、実物大の模型を使った乳しぼりなどを体験できる「楽農イベント」の再開や、女性部研修視察として長野県中央家畜市場でセリの状況を見学した。
24年度はJAの畜産全体で「JA肉牛部会繁殖専門部との連携による和牛素牛生産・県内1位」を目標に掲げる。同部会では牛乳離れ解消に向けた販売促進やイベントを企画し、牛乳や乳製品の消費拡大、普及活動に力を入れる。また引き続き、安全安心で良質な生乳の安定供給を目指し、地域住民や環境に配慮した飼育管理に取り組んでいく。
同部会の小林健部会長は「飼料価格の高騰などで厳しい中でも、自給飼料を仲間同士で融通するなど、助け合いながら生産に取り組んでいこう」と呼びかけた。

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