山吹事業所閉鎖 地域の拠点76年の歴史に幕

JAみなみ信州
閉鎖となる山吹事業所の前で
閉鎖となる山吹事業所の前で

高森町のJAみなみ信州山吹事業所と山吹資材店舗は2024年度のJA機構改革に伴い今月末を持って閉鎖となる。長年にわたり地域農業の拠点としての機能を果たし、76年の歴史に幕を閉じる。閉鎖に先立ち16日、同JA役職員、同事業所役職員OBなど関係者、同地区歴代区長、同区現執行部役員ら45人が参加し「山吹農協思い出し会」を開いた。懐かしい写真とともに歴史をまとめたスライドを観賞し、歴史を振り返り思い出話に花をさかせ、今後も同JA高森支所を拠点として活動していくことを確認した。同事業所は1948年に「山吹農業協同組合」として発足。同地区は梨を中心とした果樹、野菜、養蚕が盛んで、当時は300人を超える組合員の出席によって総会が開かれた。1957年には有線放送事業を開始。1982年に合併により「高森農業協同組合」となり、翌年「信州高森農業協同組合」として発足。1997年の合併により「JAみなみ信州山吹事業所」として今日まで地域の農業と生活の拠点となってきた。
同会発起人で同JAの寺沢寿男組合長は「長い歴史の中でこの地区の農業や生活の発展に貢献してきた事業所が閉鎖となるのはたいへん残念。農協全体の機構改革の中であることをご理解いただき、これからも高森支所を中心してこの地域で営まれる素晴らしい農業を盛り上げ支えていただきたい」とあいさつした。
来賓を代表してあいさつした役員OBの北城正一さん(75)は「昔は毎晩のように会合があり皆で集い語り合ったこの建物には大変思い入れがあり感謝している。山吹農協という組織があったことをこれからも語り継いでいってほしい」と話した。

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