世界最高米の原料玄米に認定 安曇野米の魅力伝えたい

JAあづみ
世界最高米の認定書を持つ宮澤取締役(左)と従業員(右)(安曇野市三郷)
世界最高米の認定書を持つ宮澤取締役(左)と従業員(右)(安曇野市三郷)

安曇野市の株式会社宮澤ファーム(安曇野市三郷)が生産する「ゆうだい21」が、東洋ライス株式会社(東京都中央区)の「世界最高米」の原料玄米に選ばれた。宮澤ファームのゆうだい21は、2023年12月に新潟県津南町で開かれたコメのおいしさを競う国内最大規模の「米・食味分析鑑定コンクール:国際大会」の栽培別部門米の精で金賞を受賞。
世界最高米は、世界一価格が高い米としてギネス記録にも認定されており、同大会の各部門で金賞を受賞した玄米の中から、独自の基準に重点を置いて選ばれる。24年度は全国で4人が選ばれ、今後「熟成・精米」等を経て、24年7月頃より一般販売される。玄米は一般価格の約8倍となる1キロあたり1900円で取引されるという。
宮澤ファームは安曇野市で水稲42ha、小麦55ha、大豆36haを栽培。ロボット技術やICTを活用する「スマート農業」の導入を進めるとともに労働環境を最適化しつつ、農産物の質と量の向上を進めている。従業員数は5名。
同JA管内では23年度、約2800戸の農家が「コシヒカリ」や「ミルキークイーン」などを生産したが、ゆうだい21を作付けする農家はわずか2戸。ゆうだい21は国立大学法人宇都宮大学が開発。粒の大きさや粘り、甘みに定評があり毎年数多くの品評会で最高位を受賞する。同JAの主力「コシヒカリ」よりも出穂が1週間ほど遅く、比較的暑さに強い特性があり、乳白米などの発生が少ないという。22年から本格的に栽培を始め、23年は50アールほど作付け。需要に応じて作付けを増やす考えだ。
宮澤和芳取締役(39)は「安曇野のお米の美味しさを多くの消費者に知ってもらいたくて様々なコンクールに応募している。今回の受賞は産地や安曇野米のPRに繋がる。大変ありがたい」と述べた。

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