「一目惚れ」で茅野市に移住しきく農家として新規就農 茅野市の市川智美さんSBCラジオで思い語る

JA信州諏訪
独立し、夫婦で初めてきくを育苗するハウスでSBCラジオの取材を受ける市川さん
独立し、夫婦で初めてきくを育苗するハウスでSBCラジオの取材を受ける市川さん

茅野市の市川智美さん(40)は3月1日、夫の薫さん(39)とともにきく農家として新規就農の夢を叶えた。12日、SBCラジオ番組「いいJAん信州」(「坂ちゃんのずくだせえぶりでぃ」内コーナー)のレポーター塩入美雪さんの取材に応じた。移住のきっかけや里親研修の日々を振り返り、農業にかける思いや今後の展望を語った。
市川さんは愛知県出身。これまでは夫、長女、長男の家族4人で、東京都東大和市で暮らしていた。2021年8月に旅行で茅野市を訪れた際、八ヶ岳が間近に広がる景観に〝一目惚れ〟。移住を望み、移住相談センターに同市での仕事の相談をしたところ、農業セミナーを紹介された。農業経験はなかったものの、「夫婦一緒にできる仕事がしたい」と思っていたことから参加し、農家になることを決意。2022年3月、家族皆で移住。栽培品目にきくを選んだのは「同じく県外から移住し、きく農家となった夫婦のほ場を見学し、花を育てる魅力を教わった」からだという。
その後、原村の里親農家で2年間、栽培管理方法を一から学んだ。「里親農家さんの隣で同じ動きをすることで、体で作業を覚えていった。丁寧に細かく教えてくれて本当にありがたく、勉強になった」と感謝を語る。JA営農指導員の栽培管理のアドバイス、資材や肥料の相談なども大いに役立ったという。
独立1年目の2024年は、ハウス・露地計25アールで栽培。初出荷は7月中旬を見込み、10月末まで出荷する計画だ。13日現在は、ハウスで育苗作業に追われている。「研修中の2年間はこの時期暖かく生育が順調だったが、今年は低温の日が続き、発根が遅れている。心配だが、苗に『頑張ってね』と声を掛けながら大切に管理したい」と話す。
農家の仕事は「空の下で土に触れていると、とても気持ちがよく、自分に合っていると思う」と笑顔を浮かべる。「品質のよいきくを出荷でき、市場に良い値段で買ってもらった時、里親農家さんも一緒に喜んでくれたことが嬉しかった。これからも消費者に喜んでもらえるきくを育てたい」と抱負を語る。また、「家族皆が茅野市での暮らしを生き生きと楽しんでいる。これからも仲良く、笑顔いっぱいに暮らしていきたいです」と話した。
この日の取材内容は18日、同番組で農業に従事する女性を紹介するコーナー「イキイキはつらつLady農!」で放送される。

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