令和6年産麦栽培指導会 赤かび病の予防防除を徹底

JA上伊那
赤かび病について説明を聞く出席者
赤かび病について説明を聞く出席者

JA上伊那営農経済部米穀課は2月16日から21日にかけて、管内5会場で令和6年産麦栽培指導会を開いた。このうち20日に伊那市の同JA春富支所で開いた指導会には生産者28人が出席。出席者のほとんどが小麦生産者のため、小麦を中心に生育状況と越冬後の管理作業について確認したほか、かび毒の一種である赤かび病についての周知徹底を図った。
生育状況は昨年10月の播種時期に降雨が少なかったことから適期に播種が行われ、湿害もほとんど発生しなかった。現在も生育はおおむね平年並みとなっている。
栽培管理については、2月下旬より追肥の時期となるため、1平方メートル当たりの茎数で量と時期を調整し、生育回復や茎数増加、数量向上などを目指した適量適期の追肥を促した。
赤かび病については昨年管内でも発生が確認され、開花が始まってから10日間で降雨が多く、最低気温が高いと発病しやすいことから防除を行うことを徹底。他県では赤かび病汚染によるデオキシニバレノール(DON)が基準値を超過し、小麦の出荷販売停止や販売された商品の回収にまで発展したことから、同JAと上伊那農業農村支援センターは事態を重く受け止め、今回と4月に行う指導会での周知と予防防除を呼びかける。
同課の吉原由樹係長は「上伊那では3年連続で赤かび病が確認されている。常に発生する病気ととらえ防除を必須とし、安心して出荷できる小麦栽培を行う」と話した。

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