JA上伊那野菜部会アスパラガス専門部は2月19日、南箕輪村のJA上伊那野菜選荷場でアスパラガス計量結束機出荷会議を開いた。生産者22人が出席し、2023年度から共選として試験運用している計量結束機の出荷要領などを確認した。本格的な共選化は来年2月から始まる予定。
アスパラガスは同JAの主力品目の一つで、県下1位の生産量を誇っている。上伊那のアスパラガスは高い品質で市場からの期待も高まっていて、JAでは10年後に販売高10億円を目標に、生産者の負担軽減や品質の均一化に力を入れ、さらなる生産拡大に取り組んでいる。
出荷会議では、23年度の課題点を改善した共選の出荷方法を確認。個人で選別したアスパラガスを、重量が少なくても等級ごとに区切れば一つのコンテナにまとめて出荷できることを説明した。また、共選でも個人出荷と同様に、品質を保つため出荷当日に吸水作業を行ってほしいと呼びかけた。
JAの担当職員は「今後、共選体制が本格化すれば選別作業も必要なく、労力の大幅な削減が期待でき、生産者の負担を軽減することができる。本格稼働に向けて集荷方法など生産者の意見も聞きながら調査し活用していきたい」と話した。
23年度、計量結束機を利用した生産者は27戸で、荷受け総重量は約40トン。1束あたりの重量規定105グラムに対し、従来の手結束では平均112グラム、機械では平均107グラムと、規定に近い結束が可能となり出来束数が増加。さらに、時間あたりの処理能力が向上した。また、共選化を進めることで、新規生産者が個別に購入していた選別機が不要になり初期費用が抑えられることや、上伊那アスパラガスの品質の均一化にも期待が高まる。