「伊那華のみそ娘」仕込み 地元産の大豆と米で安全安心に

JA上伊那
たるにみそをたたきつけながら詰める組合員
たるにみそをたたきつけながら詰める組合員

伊那市を中心とする女性農家でつくる「伊那華のみそ娘加工組合」は2月14日からJA上伊那のプライベートブランドのみそ「伊那華のみそ娘」の仕込み作業を始めた。
地元産100%の大豆「ギンレイ」と米「コシヒカリ」を原料に、昔ながらの製法にこだわって添加物を一切使わず手作業で仕込む。雑菌の繁殖を防ぎ、ゆっくりと熟成させて味に深みを出すため、毎年この時期に寒仕込みで行っている。今年は3月10日までに7トンを仕込む予定。
20日には、組合員6人が伊那市の同組合の加工施設で作業にあたり、約340キロのみそを仕込んだ。蒸してすりつぶした大豆に、粗塩や米こうじ、塩水を混ぜ、たるにたたきつけて空気を抜きながら詰め込んだ。また、蒸した米にこうじ菌をまぶし、米こうじを作る作業もした。みそは7月まで熟成させてから、発酵を促進させるために天地返しを行い、来年2月ごろ完成する。
同組合の小林都志子組合長は「地元産の大豆と米で安全安心なみそを作っている。ぜひ皆さんにみそ本来の味を味わってもらいたい」と話した。
伊那華のみそ娘はJA農産物直売所やファミリーマートJA店、A・コープ店などで販売するほか、管内の保育園や小中学校の給食にも使われ、地産地消に貢献している。
また、同組合では昨年から上伊那農業農村支援センターと協力し、試験的に大豆「すずみのり」を使ったみその仕込みも行っている。すずみのりはギンレイよりも10日ほど生育が早いため麦の収穫後に播種することができ、さやがはじけにくいという特徴により収穫量を確保しやすいと期待される。同加工組合では3月上旬に昨年仕込んだみその試食会を開き、ギンレイとすずみのりを使ったみそを食べ比べる予定。

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