ぶどう栽培推進大会 市場の販売拡大に向けて

JA上伊那
今後の発展に向けて意見を出し合うグループワーク
今後の発展に向けて意見を出し合うグループワーク

JA上伊那果樹部会ぶどう専門部は2月6日、ぶどう栽培推進大会を駒ケ根市のアイパルで開いた。2023年度の栽培を振り返り課題を整理することや、さまざまな情報を栽培管理に生かし品質向上や生産拡大、生産意欲向上につなげることが目的。専門部員やJA職員ら44人が出席し、今年度の栽培を振り返るとともに、グループワークで市場出荷のさらなる拡大に向けて意見を出し合った。
上伊那管内では観光農園を中心にブドウの栽培がおこなわれてきたが、大粒で種がなく皮ごと食べられるブドウの普及により、新規生産者や栽培面積が増加。それに伴い、さらなる品質向上や安定生産に力を入れ、5年ほど前から地元直売所への出荷だけでなく市場への出荷を始めた。
23年度は、5月上旬の開花前に低温傾向や日照不足だったことで結実期に実が落ちてしまう花振るいなどの生理障害の発生が見られたが、夏場に降水量が少なかったことで色づきが良く糖度の高いブドウに仕上がった。市場への出荷量はシャインマスカットやナガノパープルなど全品種合わせて、前年の137%となる3307ケース(1ケース4キロ)となった。
グループワークでは出荷方法や今後の活動などについて話し合いが行われ、24年度から選果場に持ち込む際に使用予定の専用出荷伝票の形式や、完熟した果実だけをパック詰めにした「蜜のつぶ」の規格など、今後の発展に向けてさまざまな意見を出し合った。
また、試験栽培した果実肥大促進剤の使用濃度による肥大や食味効果の違いや、近年みられる主穂先端部の花穂異常対策として行った副穂の栽培の結果についても報告し、共有した。
同専門部の三浦誠専門部長は「生産者が増え、専門部としての活動ができるようになってきたが、まだまだ個人で活動している人が多い。圃場巡回などでお互いに学び合いながら、みんなで知恵を出して、みんなでいい品質のブドウを作っていこう」と呼びかけた。

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