あきらめない 仲間の力でハウス再建をめざす

JAグリーン長野
撤去作業に取り組む青壮年部員ら
撤去作業に取り組む青壮年部員ら

JAグリーン長野青壮年部は2月19日、2月5日の大雪で倒壊したビニールハウスの撤去作業を行った。盟友25人をはじめ、JA松代支所職員など総勢29人が3時間かけて、5アール3連棟のビニールハウスを撤去した。
ハウスは、同部松代支部の北澤篤史さんが長野市松代町で昨年借りたもの。面積拡大をめざし遊休化していたハウスで、昨年12月にビニールを従業員とともに新しく貼り直し、今年6月からミニトマトを作る段取りだった。大雪予報を受け、所有する他のハウスは対策したが、準備段階のこのハウスは、支柱を立てるなどの対策をしなかった。雪がやんだ翌朝、ハウスがつぶれている様子を目の当たりにし、ショックを受けた。「このハウスは片付けるしかない」と諦めるつもりだった。
この日の夕方、青壮年部役員の定例会議があり、役員でもある北澤さんは仲間に現状と、諦める方針であることを報告。すると、同部施設建設専門部の盟友から「みんなで片付ければ良いじゃないか」と声が上がった。さらに、解体後の不要資材の撤去も盟友が段取りしてくれ、施設資材・部品が余っているという盟友からは、譲渡の提案もあがり、あっという間に再建まで見通せることに。3月6日に撤去する予定にし、細かい部品の撤去は北澤さんが進める予定だったが、盟友有志で行おうと前倒し、2月19日に役員や施設建設専門部盟友、野菜部会にも所属する盟友など、予想を超える盟友数が集まった。
作業は、再利用できるビニールを丁寧にはがし、パイプを繋ぐ部品などを外す作業を主に進行。多くの盟友が集まったことから、6日に予定していたパイプを引き抜く撤去作業まで終えた。近藤利之施設建設専門部リーダーは「これだけの人が集まって本当にすごい。何か大変なことがあった時でも、こうやってみんなで助け合い、農業を諦めることがないようになれば良い」と話した。北澤さんは「台風19号災害の時もみなさんに助けていただいて、今回も…本当に気持ちの面で持ち直すことができた。ここでまた農業を再開して、青壮年部の活動にも積極的に参加をしながら、みなさんに恩返しをしていきたい」と目を潤ませた。
北澤さんと近藤さんによると、当初撤去を予定していた3月6日に施設再建に着手する考え。専門部盟友と盟友有志が参加を予定する。

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