JA上伊那梨栽培推進大会 栽培を振り返り次年度へつなげる

JA上伊那
1人ひとりが意見を発表する様子
1人ひとりが意見を発表する様子

JA上伊那果樹部会梨専門部は2月1日、伊那市のJA本所でJA上伊那梨栽培推進大会を開いた。部員や上伊那農業農村支援センター、JA職員など29人が出席。2023年度の栽培や販売を振り返り、24年度の取り組みなどを確認した。
大会は、栽培を振り返り今後に向けて課題を整理するとともに、様々な情報を前向きに捉え今後の栽培管理に活かすことで、品質向上及び生産拡大や生産意欲向上につなげることを目的に毎年開催している。
23年度の梨栽培は春先の凍霜害や夏の干ばつによる小玉傾向、高温による日焼けなど、数量・品質に影響を受けた。販売では、赤梨を中心に、秀品率が上がった。また、全国的な小玉傾向により、高単価傾向が終わりまで続き、比較的価格の低いA品や小玉も需要が高かった。
大会ではJA担当指導員が23年度の栽培で出た課題と今後に向けた対応のほか、視察した福島県の省力樹形や凍霜害対策についてまとめたレポートを説明した。また、同センターの職員が、りんごや梨の花粉を輸入していた中国で発生した「火傷病(かしょうびょう)」について特徴を説明。中国産の花粉は今後使用できないため、花粉確保に向けた受粉樹の植樹や採取方法などを確認した。さらに、部会員1人ひとりが花粉確保のために自身でできることや専門部として取り組むべきことなどを発表し意見交換した。
専門部の野澤文将専門部長は「今後も自然災害のほか、生産者の高齢化や後継者不足、資材や肥料の高騰など厳しい状況が続くが、そうした問題を少しでも解決できるようにJAと連携を取り合い課題解決に努めていきたい」とあいさつした。

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