JA上伊那野菜部会は2月1日、スイカ反省検討会をJA上伊那の協同会社株式会社グレースが運営する多目的施設「アイパル」で開いた。生産者やJA担当職員ら33人が出席し、2023年度の販売実績を確認。その後、スイカの適期防除への取り組みについて講習を受けた。
JA管内では大玉スイカと小玉スイカを栽培し、近年では大玉スイカの種なし品種に力を入れている。糖度12度以上を出荷することで有利販売に取り組んでいる。近年、市場からの需要が高く、平均単価も上がっていることから生産拡大を進めている。
23年度は6月の集中豪雨の影響により、生育低下やつる枯れ病などの病害が多くの圃場で発生。出荷数量は大玉スイカ約119トン(前年比72.5%)、小玉スイカ約9トン(前年比66.8%)にとどまった。また、つる枯れ病による糖度不足も見られた。
講習会では長野県農政部の専門技術員が降雨や強風で傷ついた葉から病原菌が入り込むことや、近年の高温傾向により発病時期が早くなったことで二次感染にも注意が必要だと説明。降雨の前日に農薬散布することや、感染した葉や茎を圃場から持ち出すことの重要性を呼びかけた。
JA営農経済部園芸課の小出順誠係長は「上伊那のスイカは市場や消費者からの期待も高い。今後も糖度の高いスイカを出荷できるよう皆さんの協力をお願いしたい」と話した。