ジビエセミナー 無駄なくおいしく

JA上伊那
藤木代表に教わりながらジビエ料理を作る参加者
藤木代表に教わりながらジビエ料理を作る参加者

一般社団法人日本ジビエ振興協会はジビエの利活用を広げるため、全国のJA女性部や調理学校の教員らを対象としたジビエセミナーを全国各地で開いている。2月1日にはJA上伊那と伊那市が後援し、伊那市の伊那公民館で開催。同JA生活部会員や同市の農村ネットワークいなのメンバーら約40人が参加した。参加者は座学を通して知識を深めたあと、調理実習で楽しみながらジビエの魅力に触れた。
セミナーはジビエが身近で安全安心な食材ということを伝え、食べる機会の少ない家庭での利用を増やすことが目的。農水省の鳥獣利活用推進支援事業の一環として、今年度は鹿児島県や熊本県など全5ヵ所で開いた。
この日、同協会の藤木徳彦代表が国産ジビエの概況を説明した。2021年にはシカやイノシシなどの野生鳥獣による農産物被害額は全国で155億円。現在、食用として使われているのは捕獲頭数の1割ほどだが、正しい処理や調理をすれば安全に食ベることができ、栄養価も高いと伝えた。藤木代表は「低カロリーで鉄分などを多く含んでいるため、女性には特におすすめ。田畑を荒らす野生鳥獣を利用したジビエ料理をもっと身近に感じてもらいたい」と呼びかけた。
その後、参加者は藤木代表に教わりながら「猪とキャベツのテリーヌ仕立て」と「鹿肉だんごのトマトシチュー」を調理した。
JA生活部会の山岸眞由美部会長は「思ったよりもお肉が柔らかくておいしかった。栄養があってカロリーが少ないのは料理として最高なので、機会があればまた作ってみたい」と話した。

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