生産資材高騰・異常気象で膨らむ経費 市政に現場の声伝える

JAあづみ
行政関係者に要望を伝える部員:中央(安曇野市豊科)
行政関係者に要望を伝える部員:中央(安曇野市豊科)

JAあづみ青壮年部と女性部は30日、安曇野市の豊科学習交流センター「きぼう」で毎年恒例「安曇野市との懇談会」を開いた。太田寛市長などの行政関係者や両部員、JA職員ら33人が出席。生産資材高騰や常態化する異常気象などの影響で激変する農業現場の声や市政に対する要望を伝えた。
懇談会は、地域農業を担っている農業者や女性が日頃の生産現場で感じている問題点や課題などを行政と議論し、地域農業の発展や新興に繋げていくことを目的に、2007年から始めた。
懇談会で部員らは「昨年は猿に農作物を食べられ250万円もの被害を受けた。電気柵以外の根本的な猿対策を急いで欲しい」「空き倉庫を利活用するための啓蒙活動や現状把握をお願いしたい」「50歳以上の移住者で就農した農家への支援が見逃されている」など、安曇野市の景観を支える農業の持続可能性が担保されるような施策を望む声を伝えた。
両部を代表して鶴見亮太青壮年部部長は冒頭のあいさつで「産地を守り、次代に安曇野の農業をつなぐために努力しているが、天候や耕作地の問題、後継者不足、生産資材の高騰による経費の増大など個人で対応するには難しいことが増えている」と呼び掛け、太田市長は「安曇野の根幹は農業にあると思っている。力を合わせて盛り立てていきたい」と応じた。

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