JA上伊那果樹部会北部支部果樹研究会は1月17日から23日のうち6日間、毎年恒例となっている共同剪定の作業を行った。同研究会員や園主の剪定技術を向上させることが目的。果樹生産にとって重要な剪定作業を担うことで農地の維持や、生産者同士の交流を深める場にもつながっている。
共同剪定は、ケガや病気、高齢化など一人で作業するのが難しくなった生産者から依頼を受けて作業。今後の管理がしやすい理想の果樹園に近づけるため、園主も一緒に作業を行い、知識や技術を磨く。20年以上前から毎年実施し、今年は伊那市から辰野町までのリンゴ58アール、ナシ71アールの作業を請け負っている。
17日には、研究会の会員とJA担当職員合わせて19人が箕輪町のリンゴとナシの果樹園に分かれて作業した。会員らは木全体を見渡しながら枝を選び、手際よく剪定ばさみやノコギリを使って剪定。日当たり具合や農薬散布作業を考えながら、丁寧に作業を進めた。
ナシを栽培し毎年、共同剪定を依頼している園主の宮下香代子さん(64)は「家族が好きでナシの栽培は続けている。ケガをしてから一人では剪定作業をやりきれなくなったが、みんなに手伝ってもらえてありがたい」と感謝した。
同研究会の清水良三会長(62)は「お互いに相談して、勉強しながら作業できるのが共同剪定のいいところ。みんなで一緒になっておいしいナシやリンゴを作っていく」と話した。