白ネギ播種・育苗管理講習会 基礎となる苗づくりを大切に

JA上伊那
実演会で播種作業を確認する生産者(長野県南箕輪村で)
実演会で播種作業を確認する生産者(長野県南箕輪村で)

JA上伊那野菜部会白ネギ専門部は1月12日、白ネギ播種・育苗管理講習会を南箕輪村のJA上伊那野菜選荷場で開いた。自らで播種育苗作業を行う生産者33人が出席。JA担当職員が1月中旬から本格化する播種作業と、その後の管理の注意点などを説明した。また播種作業の実演会も行われ、今年初めて播種する生産者を中心に作業の流れを確認した。
白ネギは同JAの主力品目のひとつで、出荷する野菜の中で最も販売高が大きい品目。上伊那は県内でも有数の産地となっている。管内では今年度、夏場の少雨の影響で細物が多い傾向。販売金額は昨年度の92.5%、約6億5000万円となった(12月末現在)。今年度から取り入れた「項羽一本太」については大きな問題もなく、近年の気象変動に対応できる品種として今後も推進していく。
講習会では育苗ハウスの温度管理や潅水作業の注意点を説明。日中の気温が上がる今後は、ハウス内の空気を循環させ、徒長苗や多湿によるカビの発生に気をつけるよう呼びかけた。
その後、播種時に使用するチェーンポットを製造する日本甜菜製糖株式会社の担当者が播種作業を実演し、作業の流れを確認した。また、従来の上伊那で使用しているチェーンポットよりも株間が広いロングピッチチェーンポットの特徴を説明。株間が広くなることで、同じ1冊分でも定植できる面積が広がり、資材コストの削減につながると話した。
同専門部会の山口雅輝専門部長は「異常気象が当たり前になってきている近年、栽培方法を考えていかないといけない。2024年度の生産の最初となる播種作業から、次の定植につなげ、さらにいい結果が残せるように生産に取り組んでいこう」と呼びかけた。

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