営農指導員一人一研究成績発表会/最優秀賞 中嶋拓真さん

JA信州諏訪
最優秀賞を受賞した中嶋指導員(右)
最優秀賞を受賞した中嶋指導員(右)

JA信州諏訪営農部は1月12日、富士見町のJA会館ふじみで一人一研究成績発表会を開いた。役職員22人が出席。営農指導員13人が担当品目の品質・収量向上などに向けて行った1年間の研究成果を発表した。
審査の結果、原村営農センターの中嶋拓真指導員が最優秀賞。佐藤勲知指導員と矢沢光洋指導員が優秀賞を受賞した。
発表会は、営農指導のレベルや質を向上し、諏訪地域の農業振興に寄与することを目的に実施している。審査は役職員が「試験内容の有効性」「地域への普及性」「表現力」などの観点で行う。一定の成果が得られた内容は、生産部会を通じて生産者に周知し、農業所得の増大につなげている。
研究テーマは、地域が抱える営農課題。生産者の協力のもと、ほ場での試験を行い、表やグラフを用いて経過や結果を見やすくまとめ、考察や今後の展望を1人15分の持ち時間で発表する。
最優秀賞の中嶋指導員は「アネモネ栽培における簡易細霧冷房の導入効果試験」について発表した。
アネモネは管内の冬季主力品目で、出荷時期は秋の彼岸明けから翌年3月。定植は6月から始まり、定植盛期の7月上中旬から9月下旬にかけての高温期が株養成期間となる。近年は猛暑の影響でハウス内が高温となり、初期の活着不良による株落ちや株の養成不足を原因とする収量・品質の低下が問題となっている。このため、ハウス全6棟(計11アール)に簡易細霧冷房を導入し、生育状況を調査した。結果、初期の活着や生育不良による株落ちは例年と比べて少なかった。作付面積は前年よりハウス1棟分多いが12月末までの出荷量は前年比179%となった。
中嶋指導員は「簡易細霧冷房はコスト的に導入しやすいメリットがある。今回の結果をもとに今後もアネモネの生産振興に努めていきたい」と話している。
優秀賞の佐藤指導員は「トルコギキョウ立枯れ病対策試験」を発表し、矢沢指導員は「アルストロメリア夏秋期作型における簡易雨よけハウス導入試験」を発表した。

MENU