トルコギキョウ播種・育苗作業開始 共同作業でより良い苗を

JA上伊那
播種機を使って種をまく生産者
播種機を使って種をまく生産者

JA上伊那の主力品目のひとつトルコギキョウの播種と育苗作業が1月9日に始まった。伊那市の農事組合法人いなアグリバレーは管内の全量の作業を担い、他産地への供給分も合わせた約370万本分を作業する予定。管内トルコギキョウの長期安定出荷に向け、5月中旬まで11回に分けて播種作業が行われる。管内では昨年を上回る305万本の出荷を目指す。
昨年、上伊那では過去最高となる出荷本数約240万本、金額3億5000万円を記録。同法人が育種する上伊那のオリジナル品種が強みで、現在品種は50を超え、出荷量全体の85%を占めている。
トルコギキョウの苗は「自分たちの苗は自分たちで作ろう」と管内の生産者が同法人の組合員となって共同育苗している。若手生産者を中心に播種作業を行い、25度に管理しているハウスで約2ヵ月かけて育苗。3月中旬以降、約90戸の管内生産者らに供給する。共同育苗することで品質の良い苗を安価に用意できるほか、生産者同士の情報交換や交流を深める場となっている。
初日のこの日は、約20人が手順を確認しながら作業。専用の播種機を使ってセルトレー200枚に種をまき、育苗ハウスに並べた。
同法人の吉澤昭夫組合長(68)は「昨年は今までで1番の出荷本数、金額となった。今年も皆さんの協力のもと少しでも品質のよい苗を生産者に届け、よりよい出荷につなげていきたい」と意気込んだ。

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