農業の魅力発見セミナー 学生に魅力を伝える

JA上伊那
上伊那の酪農の魅力を紹介する桃沢さん
上伊那の酪農の魅力を紹介する桃沢さん

上伊那農業農村支援センターや伊那市、JA上伊那は12月19日、南箕輪村の上伊那農業高校で「農業の魅力発見セミナー」を開いた。同校の生徒や同村にある信州大学農学部の学生ら約40人が参加。管内の農業者やJA職員の3人から体験談などを聞き、今後の進路選択の参考にした。
セミナーは、地元の学生が現役農業者と交流することで、農業と上伊那地域の魅力を再発見し、地域や農業を支えようとするきっかけを作ることを目的に2015年から開催。今年は伊那市の酪農家の桃沢圭さん(44)、有機水稲農家の小川文昭さん(62)と同高校の卒業生でJA職員の巾崎瑠里さん(29)が、経緯や農業に対する想い、上伊那の良さを講演した。
このうち同高校の卒業生で親元就農した桃沢さんは、上伊那は県内生乳の25%を出荷している酪農地帯であり、若手生産者比率も県内で最も高いと紹介。自分たちで作付けした飼料をふんだんに使っているからこそおいしい生乳が生産できると上伊那の魅力を学生に伝えた。また、上伊那の若手酪農家が自分たちの搾った生乳を地域にアピールするために企画開発した「酪農家のおもてなし牛乳」の商品化までの1年半の苦労を語り、それでも多くの仲間や協力者により夢を掴むことができたと振り返った。桃沢さんは「『牛乳おいしかったよ』って言ってもらえることが楽しみ。私たちの仕事は楽しい農業“楽農”だと胸を張って言える」と話し、「あきらめずに行動に移せば夢はきっと叶う。周りの大人たちにも頼りながら、皆さんも夢を叶えてほしい」とエールを送った。
参加した同高校の生徒は「作業の動画などを見ながら実際の体験を聞くことができてよかった。これからの進路の参考にしたい」と話した。

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