希少な花 最盛期

JAグリーン長野
収穫のタイミングを確認する生産者
収穫のタイミングを確認する生産者

JAグリーン長野花き部会で「ユーフォルビア・フルゲンス」の出荷が本格化している。この花はメキシコ原産で、現在当JA管内が全国の主産地。栽培の難易度や生産者の高齢化により生産者が減少するなか、今年は2人が生産を維持し、11月下旬から12月下旬まで6万本の出荷をめざす。
長野市篠ノ井の大久保哲信さんのほ場では11月下旬から出荷を開始。仕立て方をスプレーからスタンダードに切り替えた今年は、「スプレーに比べてスタンダードのほうが、単価が伸び悩む」というが、品質面は株落ちもなく、仕上がりが良い。ユーフォルビアは、挿し芽の作業に技術を要し、苗の確保に苦労するため、栽培難易度は高いが、ユーフォルビア栽培に携わって10年が経過する大久保さんにとっては、「作り慣れた」品目。暖房費がかさむことも含め、今年は12月中に切り終えるように12月上旬を山場に作業し、3万本の出荷をめざしている。大久保さんは、「病気も出なかったし、作り慣れているので(今後も)作り続ける」と話す。
JAでは今年度、ユーフォルビア・フルゲンス生産を維持するため、課題となる苗の確保(挿し芽)作業を主なテーマに、栽培技術の研究・検討を、長野県や生産者と連携して行い、栽培のハードルを下げ、生産者と生産量の維持・拡大につなげたい考え。次年度は新規生産者1人が加わることも決まっている。あわせて、品質の高さに加え、「ここにしかない花」と希少価値もPRの材料に、高単価販売へ市場に働きかけを強め、単価及び生産者手取りの向上につなげる考えだ。

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