高まる直売所の魅力 開設8年目で初の単月売上高1億円突破

JAあづみ
人気を集めたリンゴの詰め放題
人気を集めたリンゴの詰め放題

県内外の消費者が直売所の魅力に気付き始めている。JAあづみが直営する大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジの里」(=安曇野市豊科南穂高)の単月売上高が開設8年目で、初めて1億円を突破した。2016年のオープン以降、売上は常に右肩上がり。
11月の売上高は1億772万円(前年対比27.5%増)、レジ通過者4万3546人(同比28.4%増)と最高値を更新。生産者とJAが一体となって実施した「みんなで国消国産!直売所へ行こうキャンペーン」や4年ぶりに復活したリンゴの詰め放題など直売所の魅力を最大限生かした企画が口コミと報道で広まり客足が増加。全国的な物価高もあり、ハイジの里に行けば安くて新鮮、安全・安心な農産物が買えるとリピーターの獲得にも繋がった。生産物の売上点数が一日540点を超える生産者もいて、「出荷すれば売れる=生産者の出荷意欲向上=相互売上増加」の好循環が生み出されている。
リンゴの詰め放題は1袋398円(税込)。袋の規格は縦38センチ、横26センチ。詰め方によっては最大20個ほどが詰められるとあって開始前には約200人の長蛇の列が出来る時もあった。「サンつがる」や「シナノスイート」、「サンふじ」など季節ごとに品種を変えることで消費者の購買意欲向上や安曇野産リンゴのPR、農家所得増大にも繋がった。
 夫婦で詰め放題を楽しんだ飯田市の小野寺充さん(75)は「味よしの安曇野リンゴ。詰め放題が復活してから色々な品種を楽しめた。安曇野市の魅力の一つになっていると思う」と笑顔で話した。
ハイジの里の後藤祐輔センター長は「開設以来、ずっと大きな目標の1つであった『単月売上高1億円』。生産者や店舗スタッフ、JA関係各所の協力などにより達成出来たことが嬉しい。これに満足することなく、地域の消費者や生産者から今まで以上に愛され、利用いただけるお店にしていきたい」と意気込んだ。

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