正月商材「南天」出荷最盛期 「災難を転じる」縁起物として人気

JAみなみ信州
出荷最盛期の南天
出荷最盛期の南天

豊丘村のJAみなみ信州総合集荷販売センターでは4日、正月商材「南天」の出荷最盛期を迎えている。この日は1,400ケース(1ケース5kg)を受け入れ、同JA職員が1箱ずつ出荷前の検品作業を行った。
同JAでおよそ220人の生産者によって栽培される南天の生産量は県内でもトップクラス。軽量で扱い易いことから、中山間地が多い同JA管内では傾斜を活用した南天栽培が盛んに行われている。市場からは「安定した出荷量があり高品質な仕上がり」として期待されている産地。出荷形態は主流の房のみと、枝つきの2種類で主に正月飾りとして加工される。
2日から始まった房南天の出荷は今月4日頃をピークに、13日頃まで続く。13日から枝南天の出荷が始まり20日頃まで出荷していく。今年の出荷を4,000ケース(前年比114%)と見込み関西を中心に関東、中京へと出荷する。
南天は緑の葉に赤い実をつける実物花木で古くから縁起物として好まれ、魔除け・厄除け・無病息災を願い多くの家庭で栽培されてきた。「災難を転じる」という意味にもなり福寿草と合わせると「難を転じて福となす」と言われ、とても縁起が良いかけ合わせとしてお正月飾りとして親しまれている。
同JA営農部農産課の塚平涼係長は「生産者は短期集中の出荷に精を出し高品質なものがでてきている。今年は平年以上の収量が期待でき、色付きも上々。南信州産の南天で多くの方にお正月を迎えてもらえたらうれしい。省力で栽培できる空いた土地の活用にもおすすめの品目なのでぜひ栽培を検討してもらいたい」と話した。

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