農業の労働力確保へ アプリを活用した新しい取り組み

JAみなみ信州
市田柿の収穫作業をする参加者
市田柿の収穫作業をする参加者

JAみなみ信州は11月7日・8日、JR東日本・KDDI、中部電力の社員20人を受け入れ、市田柿の収穫作業を行った。JA長野県農業労働力センターが企業と連携して行う農業の担い手を確保する取り組みを活用した始めての試み。
  同センターが行うこの取り組みは農業の労働力確保に向け、企業の従業員が副業やボランティア等に1日農業バイト「daywork」を活用するというもの。企業としても地域貢献活動のアピールにもなり、受け入れ側としても労働力の確保、産地のファンづくりにつながるとして実証実験を重ねている。
市田柿の収穫作業は同JAグループ会社(株)市田柿本舗ぷらうの管理する圃場で行った。同社の久保田勝洋代表取締役が作業方法や注意点などを説明。参加者は2時間ほど作業し、2日目の作業が終わるころには慣れ、スムーズに収穫作業を進めた。1日目の作業後には「地域外から働き手を確保し定着させるには」をテーマにディスカッションを行った。学生や高齢者をターゲットに人手の必要な時期に農業体験のイベントを企画し参加者に楽しんでもらいながら労働力を確保するなど具体的な案も出された。
茨城県から参加したKDDI(株)の紙山友輔さんは「飯田市や市田柿のことを知ることができ、柿を見れば今日のことを思い出すような思い出深い体験になった。今度は家族でデイワークを活用して参加したい」と話した。
同JA営農部の原博文次長は「農業者の高齢化に伴う労働力不足の課題に対し、企業と連携する新しい取り組みに期待している。南信州の魅力を知ってもらうチャンスともとらえ、また足を運んでもらえるよう活用していきたい」と話した。

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