セルリー専門部会が長野県園芸特産業関係功労者として表彰 セルリーの生産振興に貢献

JA信州諏訪
表彰状を手にする百瀬部会長
表彰状を手にする百瀬部会長

信州諏訪農業協同組合野菜専門委員会セルリー専門部会が長野県園芸特産業関係功労者として表彰を受けた。長野県と県園芸特産振興展推進協議会が11月22日、長野市のホテル信濃路で表彰式を開催し、同部会の百瀬勝彦部会長が出席。表彰状の授与を受け、セルリー生産のこれまでの歩みを振り返り、今後に向けて決意を新たにした。
管内はセルリーの生産量が日本一で、夏場の全国シェアは9割に上る。生産は1922年に茅野市玉川で始まった。
セルリーは、戦後は新聞紙で包んで木箱に詰め、生産者自ら自転車で駅まで持ち込み貨車で出荷。その後トラック輸送となり、出荷数量が一気に増加した。1962年からは段ボール出荷となり、鮮度保持のためポリフィルムに入れるようになった。
1969年に「セルリー標準技術策定委員会」を設置以降、同部会はセルリーの栽培技術の向上と生産強化に尽力。出荷期間の長期化、育苗・かん水技術の確立、難防除病害虫の克服、窒素成分削減による環境保全型農業の推進、育種開発など、多岐にわたる取組みを実施。長野県セルリーの生産振興に大きく貢献した。
百瀬部会長は「受賞は多くの方の支援のおかげで感謝している。異常気象、生産コスト上昇で非常に厳しい栽培状況下ではあるが、これを励みに部会員全員で一致団結し、セルリー生産を後世に繋げていきたい」と述べた。
この表彰は1970年から毎年行われている。県の園芸特産業の今日の地位を築く大きな原動力となった活動、今後の新たな展開を誘起した意欲的で斬新な活動や有用な資源を培う活動等に尽力した人を表彰することで、園芸特産業の更なる発展に資することが目的。管内では同年から2022年までの間、35人が表彰を受けている。

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