上野大根漬け込み 歯応えよいたくあん漬け出荷に向け作業

JA信州諏訪
上野大根「諏訪湖姫」をおけに並べ、漬け込む組合員ら
上野大根「諏訪湖姫」をおけに並べ、漬け込む組合員ら

上野大根加工組合は11月17日、諏訪市豊田上野の加工所で、上野地区の特産品「上野大根」の漬け込み作業を行った。組合員ら11人が参加し、1万本を漬ける計画。完成したたくあん漬けは、24年3月上旬に出荷する。
今年は播種後の雨不足、その後の高温が影響し、発芽できなかったり生育が遅れたりしたものもあった。また、生産者の高齢化から栽培面積が減り、2回に分けて行う漬け込み作業を今年は1回に減らした。年々希少価値が高まるなか、生産者皆で協力し、「歯応え良く、おいしいたくあん漬けを人々に届けたい」と熱心に生産に取組んでいる。
上野大根は、「諏訪湖姫」の名称で品種登録されており、同地区だけで生産されている。県の「信州の伝統野菜」にも認定されている。
11月初旬に収穫した「諏訪湖姫」を使い、1週間から10日ほどの天日干しで3割程度の水分を抜いた。
この日の作業は、天日干ししたダイコンを、大きなおけに隙間なく並べ、砂糖や塩、いりぬかを被せた後、甘味を出すために柿の皮、香り付けとしてナスの葉を入れた。これを9回ほど繰り返し、1個のおけに2000本前後を漬け、たくあん漬けに仕上げる。今後は出荷まで、味が全体に染み渡るように管理を続ける。
笠原正夫組合長(73)は、「今年は例年になく栽培に苦労したが、収穫できたダイコンは乾燥が上手くいったので良かった。販売開始まで楽しみに待っていてほしい」と話している。

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