JAあづみ食糧専門委員会は10日、安曇野スイス村サンモリッツ(安曇野市豊科)で「第20回JAあづみ水稲品質改善共進会」を開いた。同会は、水稲の栽培技術や品質向上を目指し毎年行っている。JA管内14地区から70点の玄米が出品され、審査を行った。
厳正な審査の結果、最優秀賞の松本農業農村支援センター所長賞には、同市堀金烏川地区の山田信夫さんが選ばれた。
審査は、成分分析計による食味値と穀粒判別器による整粒値が高い上位30点を1次選抜。その中から、松本農業農村支援センターやJAあづみ食糧専門委員会役員、農産物検査員ら7名が食味を構成するタンパク質やアミロースの測定値と、胴割れ米、未熟粒などがないか外観形質による目視判定で、入賞の10点を決めた。
営農経済事業部米穀課によると、田植え後の好天や梅雨後の高温などにより1週間ほど生育が前進し、過去最速となる8月28日に「コシヒカリ」の初収穫を迎えた。収穫期の残暑により高温障害が心配されたものの10月25日時点の作況指数は101%、適期刈り取りを呼び掛けた事で一等米比率は全国トップクラスの95%だった。
同センター技術経営普及課の谷口岳志主任は「全国的に高温障害が多発し、栽培の難しい年だったが、この天候の中でも生産者の技術が光る作品が多かった」と評した。
最優秀賞以外の入賞者は次の通り。かっこ内は地区名。(敬称略)
▽優秀賞=寺嶋秀哲(穂高)、小松正廣(三田)、宮澤三寿(三田)、飯沼克彦(穂高)▽優良賞=(株)あらさ(有明)、(農)あぐり安曇野(豊科)、鳥羽建治(豊科)、小松隆行(明盛)、村山智彦(高家)