県の伝統野菜「牧大根」ずらり 注文予約すでに4000本

JAあづみ
ずらりと並ぶ牧大根と収穫するメンバー(安曇野市穂高牧)
ずらりと並ぶ牧大根と収穫するメンバー(安曇野市穂高牧)

「県の伝統野菜」に認定されている「牧大根」(信州地大根)の普及に取り組むJAあづみ女性部西穂高支部の「牧大根プロジェクト(=降籏房子代表)」は13日、安曇野市穂高牧の約23アールの畑で牧大根を初収穫した。プロジェクトメンバーやJA職員ら約40人が、引き抜いた大根を大きさごとに10本ずつ束にした。
23年産は、播種後の残暑や高温、少雨の影響で小ぶりだが漬物に適した大きさに仕上がった。この日は約6000本を収穫。県内各地の購入希望者35人から計4000本の注文を受けている。17日には、同JA西穂高ふれあいセンターで開催する農産物直売会「軽トラマルシェ」で販売する。
11月20日頃から牧大根を使った漬物、同プロジェクトの主力商品「うんめえ漬け」作りに取りかかる。12月10頃から安曇野うんめえ漬けの「しょうゆ漬け(=1袋200グラム)」を、24年2月上旬頃から「ぬか漬け(=1袋250グラム)」をそれぞれ480円(税込)で同市の大型農産物直売所「安曇野スイス村ハイジ里」や「ファミリーマート烏川店」などで販売する予定だ。
「牧大根」は県の「信州の伝統野菜」に認定されている大根。長さ20センチほどで下ぶくれの形をしている。通常のダイコンに比べて肉質が緻密で硬く、漬物にすると独特の歯応えが楽しめるほか、すりおろすと辛さを味わえる。
同プロジェクトは、明治時代から地域で親しまれてきた「牧大根」を次代に伝えようと2006年に設立。「牧大根」を栽培し、生の大根や手作りの漬物を販売している。
メンバーの熊井悦子さんは「天候不順で心配事は多かったが、収穫を迎えられてほっとしている。お茶うけやおにぎりの具材として独特の食感を楽しんでいただけたら」と話した。

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