サンふじ 最後のひと手間で手取りの向上を

JAグリーン長野
選果の基準を確認する生産者
選果の基準を確認する生産者

JAグリーン長野で、リンゴ「サンふじ」の出荷が始まった。今年は凍霜害、猛暑、一部地域での降ひょう、加えて9・10月の気温が高めに推移するなど生産者にとって極めて厳しい年。色付きが進む時期の温暖傾向によって一時的に着色が鈍くなったが、糖度は高めに仕上がっており、11月に入ってからは着色や食味に必要な寒暖差も確保でき、ますますの品質向上に期待がかかる。
長野市信更町の信更果実流通センターでは、11月9日に初選果を迎えた。センター従業員が選果を前に目合わせし、変形果や日焼け等の外観の基準を確認。初選果ということもあり、スレや傷など、厳正に確認しながら作業をすすめ、約500ケース(1ケース=10kg)を箱詰めした。
同センターでは7・8日に同JAりんご部会員を対象に出荷講習会を開催。8日には34人が出席し、営農技術員から、収穫のタイミングや、一次選果時の基準、注意点を申し合わせた。吉澤稔りんご部会長は、「ようやく収穫を迎えることができたので、最後のひと手間をかけてしっかりと農家段階で一次選別し、より多く出荷し、1円でも高く販売し、生産者の手取り向上につなげよう」と話し、JAへの積極的な出荷を呼び掛けた。
同JAのサンふじは管内4センターで選果し、80,000ケースを中京・関西・地元・関東への市場に出荷する見込み。また、家庭用向けりんごも集荷し、11月後半には「ふじ即売会・ふじ祭り」を企画・販売し、生産者手取りの向上やグリーン長野産サンふじのPRにつなげる考えだ。

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