11月1日、JA上伊那管内のコンニャク芋の集荷が始まった。駒ヶ根市中沢・東伊那地区を中心にJA上伊那こんにゃく部会の部会員21人が約6ヘクタールで栽培。今年は高温や少雨の影響で小ぶりなものが多く、例年に比べ出荷量は減少する見込み。出荷は12月中旬まで続く予定。
同地区では桑畑だった園地を利用し、日照時間が少なくても栽培できるコンニャク芋の生産を始めた。コンニャク芋は5月に植え付けた芋を11月に掘り起こし、貯蔵するという工程を繰り返し、3年かけて栽培。部会員は収穫後、土を落として規格ごとに分けた芋を同市にあるJA上伊那こんにゃく集荷場に出荷する。群馬県の業者に製粉を委託し、長野県内の工場でこんにゃくなどに加工。生活クラブ生協や地元A・コープを中心に販売する。
同地区の下島公平さん(78)は1ヘクタールでコンニャク芋を栽培。同日には地元住民を含む10人で収穫作業をした。機械で掘り起こした芋を1玉ずつ手作業で根や芽を取り除き、約2000キロを出荷した。下島さんは「出荷までは手作業が多く大変だが、毎年、作業を楽しみに手伝ってくれている人もいる。地域の人と交流を深める機会になっている」と話した。
この日、JA集荷場ではJA担当職員ら4人が作業。出荷された芋を計量したり、仕分けたりしながら約8700キロを受け入れた。
同部会の下平和人部会長(69)は「コンニャク芋は減農薬で栽培していて安全安心。伊那谷で栽培された芋を使ったコンニャクをぜひ食べてほしい」と話した。
11月中旬には、コンニャク芋や凝固剤などが入った「家庭でこんにゃく作りを楽しもうセット」の袋詰め作業を行う予定。セットは生協などで販売される。