JA信州諏訪の次世代リーダー育成研修に携わる職員が10月25日、茅野市のほ場約5アールでソルガムを収穫した。長さ約2メートルほどに生長した収穫期のソルガムを稲刈り鎌で1本ずつ刈り取り、ハウス内にはぜかけた。今後は1年間の作業を振り返り、“信州諏訪産ソルガム”の販売実現に向けた取組みを進める。
研修「次世代プロジェクト」は、持続可能な経営実現のための組織づくり・人づくりを目的に、22年度から始めた。今回は、研修で「産地づくり」をテーマとした管理部企画管理課の朝倉啓介課長代理ら3人がソルガムの栽培を提案した。
ソルガムはイネ科の1年生作物で、手間をかけずに栽培できる。また、アレルギー物質を含まず、ポリフェノールやガンマアミノ酪酸(GABA=ギャバ)といった高機能性物質が豊富な健康食品としても期待され、多くの料理に活用できる。このことから、管内で試験栽培を行って販路を見出し、将来の産地化をめざしている。
5月下旬、ほ場に2品種を1粒ずつ各100グラムまいた。その後は定期的に草取りを行い、栽培管理を行ってきた。
当日は、職員7人が参加。ソルガムを刈り取る人、はぜかけをする人に分かれて作業した。収穫量は、種まき2日後の大雨によるほ場の浸水で、目標の70%ほどの見込みだという。
栽培を振り返り、朝倉課長代理は「ソルガムは乾燥に強いので、今年の酷暑でも潅水せずに栽培できた。今年の反省を生かして、草取りがしやすいよう育苗作業、浸水防止の畝づくりなど高品質のソルガムを効率よく収穫できる作業方法を提案したい」と話す。
今後に向けて「今年は作業方法を掴んだ1年だった。販路を切り開くにはもっと収穫量が必要。今後組合員にも取組みを広めるなど、栽培の普及をめざしたい。将来的には “信州諏訪産ソルガム”が直売所やJAタウンなどに並ぶことを目標にしたい」と展望を語る。