冷涼な環境で大きく育ったね! 放牧した牛の下牧はじまる

JA松本ハイランド
牛をトラックに誘導する百瀬さん
牛をトラックに誘導する百瀬さん

長野県松本市の美ヶ原高原内の牧場で、JA松本ハイランド管内の畜産農家が今年4月から放牧していた牛の下牧が始まった。高原への放牧は、夏の間涼しく広大な牧場でのびのびと過ごすことでストレスの緩和や、下牧後に出産の搾乳の際に踏ん張れるよう、丈夫な足腰作りを目的に毎年行っている。
10月18日には、同JA職員や畜産農家など関係者ら8人が集まり、25頭の乳牛を運搬用のトラックに乗せ、体の大きさや健康状態などをチェック。牛はひと夏高原で過ごしたことでひとまわり大きく生育し、同JA職員らに連れられそれぞれの畜舎へと戻っていった。
同牧場は標高1400メートルから2000メートルの高地に位置し、400ヘクタールという広大な敷地を有しており、冷涼な環境と豊富な牧草で、暑さを苦手とする牛たちにとって絶好の環境。今年はロシアによるウクライナ侵攻などの影響で飼料価格が高騰していることもあり、同JA管内では約70頭の牛を同牧場に放った。10月上旬に下牧のピークをむかえ、21日にはすべての牛の下牧を完了する予定だ。
同JAの畜産農家で、美ヶ原牧場畜産農業協同組合の百瀬勤代表理事組合長は「今年は記録的な猛暑の日が多かったが、ここは牛にとって過ごしやすい環境なのでよく成長している。下牧後もしっかりと世話をして消費者へおいしい牛乳を届けていきたい」と話した。

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