日頃から防犯意識を高めて業務を

JAみなみ信州
緊迫した強盗訓練
緊迫した強盗訓練

JAみなみ信州は11日、同JA阿智支所で防犯訓練を行った。金融機関を狙った特殊詐欺と強盗訓練を行い、年末に向け発生が増える傾向にあることから職員、地域の防犯意識向上のため飯田警察署の協力で毎年行っている。この日は同支所職員およそ20人の他、同JAリスク管理室、同JA金融共済部、近隣支所職員も参加し同JA全体で取り組んだ。
今年度9月末現在、県内では『電話でお金詐欺』発生が150件(前年度+15軒)、被害額は4億6,245万円(前年+6,384万円)と深刻な状況。中でも架空料金請求詐欺が最も多く50件(前年+26件)発生しており、高齢者が狙われるケースが多いという。強盗事件についても金融機関での発生はないものの、ドラックストアへを狙った事件が発生している。
この日行った特殊詐欺訓練では、高齢の女性が窓口を訪れ理由は明かさないものの高額の払い出しを急いでいる想定のもと、窓口での聞き取りで詐欺の可能性があると判断して警察への相談を促すまでを訓練した。強盗訓練では変装した犯人2人が拳銃とナイフで脅し現金を要求、来店客を人質にとる、事務所内まで侵入するなど緊迫した状況の中、非常通報装置を作動し、警察へ通報するなどの訓練を行った。またカラーボールの重要性や使い方についても説明と実践があり、職員らは防犯意識を高める機会となった。
強盗訓練で窓口対応をした同支所総務信用課の宮下亜沙美さんは「訓練だとわかっていてもとても怖く、ナイフを向けられ何もできなかった。その中でも冷静で適切な対応ができるように日頃から防犯意識をもって業務を行うことの大切さを実感した」と話した。
同署生活安全課の宮原昌三係長は「金融機関窓口での対応により詐欺に気づき被害を防止できた例もある。水際対策として日頃から防犯意識を高く持っていただき、疑わしいと思ったらすぐに警察へつないでもらいたい」と話した。

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