オリジナル肥料を使って

JA佐久浅間
白菜の生育状況を確認する生産者ら(9月25日、佐久穂町松井区の圃場で)
白菜の生育状況を確認する生産者ら(9月25日、佐久穂町松井区の圃場で)

肥料価格の高騰で農家経営に与える影響が大きくなっている中、佐久農業農村支援センターとJA全農長野、JA佐久浅間では、土壌診断を基にした適正施肥や作業の省力化、コスト低減を目的に、圃場に適したオリジナル肥料「わたしの肥料」を使用した現地試験を行っている。
土壌分析の依頼を受けた圃場では、可給態りん酸が134.5ミリグラム/100グラム存在していた。2010年度の普及に移す技術において50ミリグラム/100グラム以上であれば、夏まきハクサイのりん酸肥料を施用しなくても同等の収量が得られると報告されている。りん酸を施用しないと収穫が出来ないと抵抗を持つ生産者は多い。そこで、りん酸過剰圃場を十字に区切り斜め向かいに慣行区と試験区に分け、ハクサイ「秋まかせ68」を試験的に栽培。生育調査や土壌調査、収穫物調査などを定植10日ごとに調査した。生育量は慣行区と試験区で比較したが現段階では大きな差は見られなかった。
同JAみなみ野菜部会は9月25日、松井予冷庫で現地検討会を開催し、8人が参加。
担当者から状況の報告や実際に圃場を確認した。
試験圃場を提供した佐久穂町八郡の須田雅之さん(38)は「父の時代からりん酸を圃場へまいていた。りんを減らす事に抵抗があり引き継いでからもずっと同じ事をしていたが、土壌分析結果から今回のオリジナル肥料を使って試験的に栽培したが生育状態に今のところ問題はない。肥料も高騰しているので、昔からのスタイルを見直し変えていきたい」と話している。
JAでは土壌分析結果に基づく適正施肥量で生産性を維持しながら経費抑制につなげる方針だ。

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