増えるユーカリの需要に応えられる産地へ 目揃会で規格を統一

JA松本ハイランド
出荷規格を確認する生産者
出荷規格を確認する生産者

JA松本ハイランド管内では、ユーカリの生産者が拡大している。ブライダルやクリスマス需要に加えて、近年ではお家時間の増加によって生け花を飾る世帯が増え全国的に需要が増加傾向にある。また、露地栽培が基本であり暑寒や病害虫にも強く、副収入や遊休荒廃地の活用などに適していることも背景にある。
10月11日、同JA花き部会共選部は塩尻市にある塩尻支所営農生活課旧ワイン会議室でユーカリ出荷目揃会を開いた。生産者ら9人が出席し、ユーカリの需要が増える時期を前に今年の販売情勢や出荷規格などを確認した。
目揃会では、全農長野の販売担当が県内の販売情勢について、昨年は1万本ほどであった出荷量が今年は2万2,000本を見込むなど県内で作付が2倍に増えているほか、市場では11月末から12月上旬のクリスマス需要にむけて一層引き合いが強くなることを伝えた。また、同JAの指導員からユーカリの出荷規格について説明したほか、今年の気候が温暖に推移したことから順調に伸長が進んでおり、伸長が止まっているかよく先端を確認してから収穫するよう適期収穫を呼びかけた。
今年から兼業農家としてユーカリの栽培を始めた野寺章仁さんは「元々両親が農業を営んでいたことから農地を有効活用したいと考えていた。ユーカリは手があまりかからず会社に勤めながらでも育てやすいと聞き決めた。いよいよ就農し初めて収穫の時をむかえる。自分がつくったユーカリを待ってくれている消費者に届けたい」と意気込んだ。同JA園芸指導センター塩尻の渡邉優人指導員は「ユーカリは省力栽培品目として県内はじめ管内でも生産者が増加している。今後当JAの補完品目の一つとして確立していってくれればうれしい」と話した。

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