キノコ需要期へ意志結集

JAグリーン長野
販売促進へ協力を呼び掛ける坂田委員長
販売促進へ協力を呼び掛ける坂田委員長

JAグリーン長野きのこ専門委員会は10月3日、「きのこ販売促進会議」を、長野市篠ノ井の営農センターで開いた。えのきたけ部会・ぶなしめじ部会員ら12人が出席。会場に重点取引市場4社とJA全農長野を招き、4年ぶりに生産者・市場が対面で情報共有と意見を交換。互いの表情を見ながら需要期に向けた生産販売方針を確認し、グリーン長野産キノコの販売拡大へ、意志結集した。
会場では販売方針をJA営農販売部担当が、県下の販売方針をJA全農長野担当が報告。各市場からは品目ごとの販売情勢、企業・実需者・消費者動向、品質評価が報告されたほか、産地への要望も寄せられた。JAのキノコ生産をめぐっては、価格の低迷、生産コストの上昇を理由に2018年以降、エノキタケ・ブナシメジ生産者各4戸が廃業するなど、非常に厳しい状況。梱包資材等の見直しによるコスト削減に取り組むなか、今年度について単価は昨年に比べて上がったものの、コスト上昇による価格転嫁にはつながり切っていない。JAでは、経営診断や経営改善計画の策定、JA農業開発事業を通じた経営継続支援を行いながら、重点市場への産地状況の発信と、市場の理解による連携販売により、価格転嫁を含む販売価格の向上につなげる考えを説明し、生産者へは生産維持と品質統一・向上を、市場には産地情勢の理解と協力を求めた、
市場からは、キノコの価格は野菜等の他品目の状況に左右されやすいものの、安定的な品質によって一定の需要があることも含め、実需者への提案によって現場を動かし、消費を促していくことを約束。グリーン長野産への評価も高いことを伝え、引き続き高位安定生産と出荷を生産者に求めた。
坂田毅彦専門委員長は「今年度、価格は良い方に向かっているが、燃料、資材の高騰はまだ続き、生産には打撃。問題点を投げかけ、少しでもキノコ栽培に役立てられれば良い」とあいさつした。
JAでは、生産者の減少による数量減なども加味しつつ2023年度、キノコ全体で1371トン、4億7千万円余の出荷を計画している。

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