リンゴ高密植栽培機械化実演検討会 将来を見据えた展示と実演

JA上伊那
トラクターに装着した除草機器を見学する参加者
トラクターに装着した除草機器を見学する参加者

JA全農長野は9月14日、伊那市西箕輪の米本真之さんの園地でリンゴ高密植栽培機械化実演検討会を開いた。生産者やJA上伊那役職員など約80人が参加。欧米では主流となっているトラクター牽引型農機一貫体系を中心とした農業機械の展示と実演を行った。
高密植栽培は列状にならんでいるため、農業機械が入りやすく機械化しやすい特徴があるが、従来のスピードスプレイヤーの場合、噴射口が下部に設置されており、農薬が上まで届かないといった課題があり、高密植栽培に対応した農機具がないという現状である。
また、上伊那では県内でも積極的に高密植栽培が進んだ地域。ほかにも、Iターン農家や事業継承などによる若手生産者も多く、面積拡大による大規模生産者の増加より、作業の効率化も課題となっている。そこで同JA果樹部会のみらい会がJAを通じて全農長野に依頼し実現した。昨年に続き2回目。
当日は各メーカーの担当者が展示品について性能や利点を説明。その後はトラクターに装着する除草機器や防除機器などの実演を行った。
検討会を通して米本さんは「農家としてたくさんつくるには面積拡大が必要。それに伴い機械化が必要だが、資金面の課題もある。年をとっても栽培できる体制になれば」と話した。また、JAの担当者は「現段階では高密植栽培用でないのも事実。今回の検討会を機に専用の機械が開発されることを期待したい」と話した。

MENU