朝どれ直送「安曇野市✕あずさマルシェ」 安曇野の恵み列車で首都圏へ

JAあづみ
農産物を販売する千國茂組合長(右)と太田市長(左)
農産物を販売する千國茂組合長(右)と太田市長(左)

安曇野市やJAあづみ、JR東日本は9月8日から3日間、JR東日本グループが展開している列車による荷物輸送サービス「はこビュン」を活用し、朝どれ農産物を販売する「安曇野市×あずさマルシェinLUMINEAGRIMARCHE」をJR新宿駅で開催。株式会社ルミネが取り組む農業プロジェクト「ルミネアグリプロジェクト」や市内の農家などとも連携し、安曇野の特産品を販売した。
この取り組みは、安曇野産の農産物の美味しさをPRし、農業者の所得増大に繋げるとともに観光地・移住地としての魅力を発信するため同市が企画した。特急あずさ号の速達性や定時性を生かし、特急あずさ号沿線地域の魅力ある食材や地域品などを首都圏の消費者へ提供できる。JAは農産物の販路拡大や消費宣伝を狙い、JRは首都圏の利用者に付加価値の高い特産品を提供する場を設けることで、将来的に長野県旅行者の増加につながるなどそれぞれメリットがある。
期間中は、朝5時に収穫したスイートコーンをはじめ、リンゴやブドウを特急あずさ号などで運び、JR新宿駅ミライナタワー改札外で販売。市内の農家や企業がブースを構えた特産品売場では、夏秋イチゴやワサビ、ソバのほかクラフトビールやワイン、日本酒、ジェラートなど、首都圏ではここでしか味わえない品揃えで来場者を出迎えた。複数のブースで買い物をするとプレゼントが当たる抽選会も実施した。
初日は、台風13号接近に伴い特急あずさ号が運休。農産物は出品者が各々売場まで運んだ。悪天候にも関わらずスイートコーン600本が完売する人気ぶり。2日目の9日には、太田寛市長と千國茂代表理事組合長が店頭に立ち、新鮮な農産物を対面で売り込んだ。3日間でスイートコーン2100本、ブドウ70房、リンゴ100個が全て完売。期間中の売上高は約100万円、レジ通過者は約1500人と大盛況だった。
同市農林部農政課の鈴木喜美子主査は「農産物の直売や各種イベントを通じて総合的に安曇野の農産物や魅力をPRできた。農家と都内の飲食店経営者が直接取引する姿も見られ、この場だけでなく永続的な市産品の取引拡大に繋がれば」と話した。
営農経済事業部販売開発課の塩原卓磨は「翌日にまた買いに来たお客様が多かったのが嬉しい。是非安曇野へも遊びに行ってみたいという声を多数聞けて良かった。これを機に、首都圏の消費者への販路を拡大していきたい」と意気込みを述べた。

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