リンゴ中生種「シナノドルチェ」スタート 食味・果実肥大良好

JAあづみ
赤々と色づいた「シナノドルチェ」を選果するスタッフ
赤々と色づいた「シナノドルチェ」を選果するスタッフ

JAあづみ管内で安曇野産リンゴの中生種の出荷がスタートした。JAあづみは13日、リンゴの中生種「シナノドルチェ」を初選果した。選果時期は例年並み。
営農経済事業部果実課によると2023年産は、春先の凍霜害の影響でサビ果などが散見されるものの、食味や果実肥大は良好。7~8月の高温により熟度が先行していることから早めの収穫を呼び掛けている。
選果所では、選果スタッフ20人が手作業で1個ずつ傷の有無や表面のサビ、凹みなどを確認した後、選果機のセンサーで色、熟度や大きさを判定。「特秀」、「秀」、「優」の3等級に分けて箱詰めした。14日には選果した542ケース(1ケース=10キロ)を首都圏や中京、地元市場に初出荷した。23年産の出荷計画は4319ケース(同)、リンゴ中生種全体では14万147ケースの出荷を見込んでいる。
出荷作業は9月中下旬を出荷ピークに10月初旬まで続く。10月上旬、中生種の主力「シナノスイート」の出荷を皮切りに、「秋映」や、「シナノゴールド」「名月」など9品種を10月下旬まで途切れなくリレー販売する。11月初旬からは、リンゴの王様「サンふじ」の出荷が始まる。
「シナノドルチェ」は、果形が縦長で大きく、鮮紅色、糖度と酸味のバランスが取れていて、食味がよいのが特徴。「サンつがる」よりも出回りが遅く、10月上旬から出荷が始まる中生種の主力「シナノスイート」までの間、安曇野産リンゴの売り場を確保する重要な品種として位置付けている。市場からの引き合いも強い。
営農経済事業部果実課中村洋一課長は「シナノドルチェ・秋映はシナノスイ-トが市場に出荷される前にあづみの売り場を確保する重要な品種なのでしっかりと販売したい」と意気込んだ。

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