稲刈りシーズンを迎えたJA上伊那管内では、カントリーエレベーターやライスセンターの稼働が始まった。今年の生育状況は6月中旬以降に気温の高い日が続いたことで、平年より5日ほど早い。JAでは販売高約32億円を目標に、安全・安心、高品質、良食味の「かみいな米」の生産に取り組んでいる。9月5日には飯島町に新設した南部カントリーエレベーターで開所式が行われ、もみの受入がスタートした。
開所式には南部カントリーエレベーター運営委員や、同施設で米を受け入れる地区の支所長などJA職員、作業員ら約40人が出席。今後の受入計画や注意事項などを確認した。もみの受入は10月中旬ころまで続き、約30人体制で駒ヶ根市、宮田村の約5000トンを受け入れる予定。
この日は、駒ヶ根市で収穫したコシヒカリ約40トンを受入。生産者が刈り取ったもみを計量機などに通したあと乾燥機にかけ、県内最大級のサイロへと貯蔵した。
同運営委員の小松伸治委員長は「多くの組合員が新しい施設の稼働に注目している。何事も最初が肝心なため、一人ひとりが作業の手順を改めて確認して、安全第一で作業してほしい」と呼びかけた。
JAでは「かみいな米」の品質維持・向上や作業負担の軽減などを目的に、米穀施設第2次再編計画を進めてきた。同カントリーの新設のほか、伊那市の美篶4号カントリーエレベーターを増強。1日の処理能力を上げることで、今まで以上に適期での収穫、出荷が期待できる。管内の最盛期は9月中・下旬。収穫量は1万4400トンを見込んでいる。