小ブナの出荷開始 最高の出来

JA上伊那
最高の出来の小ブナを網ですくう竹花さん
最高の出来の小ブナを網ですくう竹花さん

JA上伊那鮒部会は8月30日、小ブナの出荷を始めた。小ブナは上伊那地域の秋の味覚として楽しまれている。管内では部会員8人が駒ヶ根市や中川村の休耕田を利用し養殖。今年は6月に気温が高かったことで初期の発育が良く、生育も順調。仕上がりのサイズもそろい、とても良い状態だ。9月下旬までに約4トンの出荷を計画し、最盛期は9月中旬となる見込み。
出荷初日は、同市の竹花邦男さん(80)が約90キロの小ブナを生きたまま出荷した。A・コープ店やJA農産物直売所ファーマーズあじ~ななど管内14店舗で、活魚や甘露煮として販売される。
竹花さんは自分で育てた親ブナ500匹ほどを、5月末に休耕田約30アールに放ち、その後ふ化させた稚魚を約3ヵ月間かけて養殖。中央アルプスの水をふんだんに使い3~5センチになるまで愛情を込めて大切に育てた。出荷3日前には、休耕田から自宅の敷地内にあるいけすに移し、泥抜きをした。
出荷当日は早朝からJA担当職員を含む3人が、泥抜きした小ブナをすくいあげ、重さを計測。専用のビニール袋に入れ、生きた状態で販売先へと届けた。
竹花さんは「小ブナの養殖を始めて50年ほどになるが、今までで一番の出来。今年は自分でも気に入った小ブナを出荷することができる」と笑顔を見せた。

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