JAみなみ信州女性部下久堅支部の目的別グループ「大原さわやかグループ」は3日、独立行政法人国際協力機構(JICA)の委託によりNPO法人国際農民参加型技術ネットワーク(IFPaT)(茨城県つくば市)が行う「南アジア地域・マルチセクターで取り組む栄養改善コース」の研修を受け入れた。研修員らが下久堅地区を訪れ、リンゴ園地と同グループの加工所を見学。下久堅公民館でリンゴの加工体験や意見交換を行い、同グループメンバー3人が生活改善グループとしての活動内容や取り組み事例を伝えた。
IFPaTはアジア、アフリカ、中南米など世界の小規模零細農家を対象に適切な技術の普及により地域農村の持続的発展への寄与を目的に活動しており、この日はバングラデシュ、スリランカ、ネパール、パキスタンの中央省庁や地方政府の行政官9人が参加した。
加工所の見学では、少人数のグループでも施設の立ち上げ・運営ができることを事例を交えて説明。意見交換会では規格外品を加工し販売する同グループの活動などを伝えた。
スリランカで女性のリーダー育成や就業機会の支援などを行っている研修員のシャーミラさんは「女性が社会で積極的に活動し地域に貢献している姿に感銘を受けた。農産物を加工し付加価値を付けた販売をしていくことも広めたい」と話した。
同グループの岡島喜子代表は「長く続けてきたグループの活動が開発途上国の発展の一助となればうれしい。多くの国の方との交流が刺激になった。これからも仲間と楽しく活動を続けたい」と話した。
同グループは1990年頃地域のリンゴ農家を主体に8人で活動を開始。グループでの無人販売運営や、規格外品のリンゴをマドレーヌやアップルパイなどに加工し販売を行っている。