JAみなみ信州は初めてドローンによる水田の防除作業の取りまとめを行い、管内6地区で申し込みのあった合計27haの水田で作業を行っている。地域全体で防除作業を行うことでより効果が期待できるとして、今後も同JAが中心となってドローンによる防除作業の普及を進めたい考え。
同JA管内では斑点米カメムシ類による被害が大きな課題となっており、ドローンの活用によってコメの品質向上、労働負担軽減や作業効率化によるコスト抑制が図れるとして取り組みを進めている。今年度は7月下旬から8月下旬にかけて飯田市(川路・山本)、高森町、豊丘村、喬木村、阿智村の6地区でドローンによる防除作業を行っている。
10日には豊丘村で同JAが作業委託する(株)アグログリーン、農業法人飯田スマート農業協同組合の職員がドローンを操縦し散布作業を行った。およそ80アールの水田の防除作業は30分ほどで終了し、見学した生産者は「想像以上に早く作業が終わり驚いた。これで効果があれば画期的で期待ができる」と話した。
同JA営農部の木下雅夫次長は「地域で話し合いをするきっかけを作ることがドローン散布事業に取り組んだ目的の一つ。ドローン散布事業を通じて、地域計画の策定を行い、地域活性化に取組みたい」と話した。
同JAでは次年度へ向けて地域・農家組合等での情報共有を呼びかけ、さらなる普及と地域活性化を目指していく。