JA上伊那は本格的な果物の出荷シーズンを迎えた8月1日、箕輪町にあるJA上伊那果実選果場の開場式を行った。一部、桃の早生品種の出荷作業が7月中旬から始まっているが、この日から本格的に稼働が始まる。今年は約60人体制で、管内全域から集まるリンゴや梨などの選果・出荷作業を12月中旬ころまで行う予定だ。
開場式にはJAの西村篝組合長やJA果樹部会の村上孝治部会長、選果員ら約20人が出席。今後の選果計画や注意事項などを確認した。西村組合長はあいさつで「市場の担当者も上伊那産の果実を待ち望んでいる。この選果場から上伊那の品質の良い果物をみなさんに届けてほしい」と期待した。
式の後にはリンゴ「シナノレッド」30コンテナ(1コンテナ16キロ)と桃「あかつき」400コンテナ(1コンテナ8キロ)の選果作業を行った。選果員が1玉ずつ、着色や傷などを目視で確認。センサーで糖度や熟度などを測定した後、等階級ごとに箱詰めした。
今年は同選果場の再編から5年目。管内の一部の園地では春先の凍霜害により着果量の少なさやサビ果、小玉果などの品質低下が心配される。
村上部会長は「各品目、収穫までに大きな災害がないことを願う。今年は『2024年問題』も考えながら、産地として対策を取りながら出荷していく」と話した。