飯田市竜丘地区の農家が地区内の小学校や保育園で米づくりに特化した食育活動を行う「あぐりの田んぼ学校」は14日、飯田市桐林の竜丘小学校で5年生61人を対象に「田んぼの生き物観察会」を行った。田んぼの生き物について学ぶことでより米づくりへの興味を深めてもらおうと、自分たちで米づくりを行う田んぼで実際に生き物に触れ学びを楽しんだ。
この日は飯田市美術博物館学芸員の四方圭一郎さんが日本の田んぼに生息するカエルについて紹介。スライドを使いそれぞれの特徴や鳴き方、天敵について学んだ。田んぼは森や畑、水路などとつながって豊かな自然環境を生み出していることを知りより田んぼの役割についても理解を深めた。その後児童らは実際に田んぼでカエルやドジョウ、タニシなどたくさんの生き物を見つけ捕まえたり興味深く観察をした。2週間前に田んぼを訪れた際に見つけたホウネンエビがいないことを不思議に思った児童らは四方学芸員に質問。卵を産んで役割を終えたとの説明を聞き、田んぼの生き物への興味をより深めた。
あぐりの田んぼ学校の熊谷伊久夫代表(74)は「生き物観察会は13年目の取り組みで毎年人気の授業。子どもたちが積極的に質問をする姿を見て米づくりに対する興味を感じられた。楽しみながら学びを深めてほしい」と目を細めた。
同校5年生の和田英幸教諭は「田んぼの生物や虫が苦手な子も興味をもってくれている。稲だけではなく生き物にも関心をもって米作りを楽しんでほしい」と話した。