JA上伊那米穀部会は7月9日から14日にかけて管内各会場で、収穫前最後となる稲作指導会を開いた。魅力ある米産地を目指し、現在の生育状況や今後の水管理、病害虫・雑草イネ対策を確認した。
水稲は同JAの主力品目の一つ。今年は田植え後の気温が低かったことで生育は例年に比べ遅れ気味だ。同JAでは、各作業の時期に合わせ指導会を行うなど、安全・安心、高品質、良食味の「かみいな米」の生産に取り組んでいる。今年は販売高約32億円を目指す。
7月12日、駒ヶ根市のJA南部営農センターで開かれた会議には生産者20人が出席。今年は6月中旬から急激に気温や地温が上がったことで、根腐れなど生育障害の原因となるガス沸きが多くの水田で発生していることを報告。対策として中干しでガスを抜くことや、前年の秋耕起の際に土壌改良剤や石灰窒素を水田に散布し、稲わらの分解を促進させることを説明した。また、以前から同センター管内で多く発生している雑草イネは、出穂から種子が落ちる期間が短く次年度の発生源となりやすいため、発見しやすくなる8月中旬ころから注意して水田を観察してもらいたいと呼びかけた。
JA担当職員は「今年、発生した雑草や病害虫は記録を残し、来年の栽培に役立ててほしい」と話した。
同JAではいもち病発生予察情報をホームページに掲載しているほか、行政と連携し雑草イネ調査を行うなど品質の維持・向上に取り組んでいる。