下諏訪町の農地を守ろう ブルーベリー農園が今年も開園

JA信州諏訪
ブルーベリー農園を管理する林会長
ブルーベリー農園を管理する林会長

下諏訪町の有志団体「萩倉の里山を耕作する会」は、同町で遊休荒廃農地を整備し、ブルーベリー農園を開いている。2023年は7月1日から7月31日まで開園。会員の「農地を守り、農業振興・地域活性化につなげたい」という思いで始まった農園に、県内外から多くの人が訪れている。
農園を含む農地一帯はかつて下諏訪ダム工事予定地だった。このため、休耕地は耕作されることなく放置。イノシシやシカによる獣害や高齢化も影響し、農業離れが進み遊休荒廃農地が拡大した。2004年、県・町からの要請で耕作予定地の周辺に獣害防除ネットを設置。翌05年、同会が発足。主要作物としてブルーベリーを選定し、約300株を植樹した。2011年からこの時期に一般開放している。
現在は、元は田んぼだったほ場3カ所に計520株が植わっている。会員はせん定や草刈り、肥料の施肥を協力して実施。今年は高温が続いているため、1週間~10日早く摘み取りが始まり、豊作。甘酸っぱいブルーベリーが楽しめるという。
同団体の林義光会長(67)は「古くから農業を行っていた土地が荒れ果ててしまうのは切ないので、引き続き会員皆でしっかり周辺を整備していく。子どもや家族連れに来てもらい、笑顔で帰ってもらえるような農園をめざしたい」と話している。

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